はじめての簿記講座-第25回−利息の計算

Updated on 11/25/99

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利息を受け取ったときは、「受取利息」(うけとりりそく)という勘定科目を使う

利息を支払ったときは、「支払利息」(しはらいりそく)という勘定科目を使う

いかに低金利とは言っても、お金を預ければ多少は利息がつきますし、お金を借りれば利息を支払わなければなりません。

利息を計算するには、元本と利率があります。元本が1,000,000円、利率が1%の普通預金を7/1に預けたときのことを考えてみましょう。1年間の預金であれば、翌年の6月30日に満期を迎えて、1%の利息とともに受け取ることができます。

7/1預け入れ時の仕訳は次のようになります。これは第13回でも説明しました。

(借方) 普通預金 1,000,000 (貸方) 現金 1,000,000

翌年6/30満期時には元本が帰ってきます。現金が再び増えますから、仕訳は次のようになります。

(借方) 現金 1,000,000 (貸方) 普通預金 1,000,000

利息についてはどうでしょうか。利息(1,000,000X1%=10,000円)の分だけ、現金がさらに増えますから、仕訳は次のようになります。

(借方) 現金 10,000 (貸方) 受取利息 10,000

現金が10,000円増えた理由は、利息を受け取ったからです。そのため、「受取利息」(うけとりりそく)という勘定科目を使います。

上の満期時の仕訳は、通常は現金の分をまとめて、次のように書きます。

(借方) 現金 1,010,000 (貸方) 普通預金 1,000,000

(借方) (貸方) 受取利息 10,000

これと、まったく反対のことを考えてみましょう。今度は、元本が1,000,000円、利率が1%の借入金を借りたときのことを考えてみましょう。1年間の借入であれば、翌年の6月30日に満期を迎えて、1%の利息とともに返済しなければなりません。

7/1借入時の仕訳は次のようになります。これも第13回で説明しました。

(借方) 現金 1,000,000 (貸方) 借入金 1,000,000

翌年6/30満期時には元本を返済します。現金が返済によって減りますから、仕訳は次のようになります。現金の減少が貸方に来るため、その反対の理由が自動的に借方に来ます。

(借方) 借入金 1,000,000 (貸方) 現金 1,000,000

利息についてはどうでしょうか。利息(1,000,000X1%=10,000円)の分だけ、現金をさらに支払いますから、仕訳は次のようになります。

(借方) 支払利息 10,000 (貸方) 現金 10,000

現金が10,000円減った理由は、利息を支払ったからです。そのため、「支払利息」(しはらいりそく)という勘定科目を使います。

上の満期時の仕訳は、通常は現金の分をまとめて、次のように書きます。

(借方) 借入金 1,000,000 (貸方) 現金 1,010,000

(借方) 支払利息 10,000

次回は、利息の計算方法をもう少し取り上げて見ましょう。


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