Updated on 10/28/99
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掛けはすべて集計して、請求書を作ってお金を回収する(請求書がきてお金を支払う)
掛けの商売は最後には現金で取引したのと同じ結果になる
掛けの商売は現金を基準に考えると分かりやすい
そこで、一定期間、たとえば月末に、それまでの掛けをすべて集計して、請求書を作ってお金を回収する(請求書がきてお金を支払う)ことになるわけです。
まず、掛けを支払うことからみてみましょう。月末に、12,000円の請求書がきて、現金で支払ってきました。仕訳はどうなりますか。
現金で支払ったわけですから、現金が減ります。現金が減るときは貸方に記入するのでしたね。したがって、必然的に借方に買掛金がくることになります。
(借方) 買掛金 12,000 (貸方) 現金 12,000
何でも、「現金」を基準にして考えると分かりやすいことは、前回説明しました。
一方、お店側はどう処理するでしょうか。月末に12,000円の請求書を作ってお客さんに送ったら、現金で支払ってもらえたわけです。すると、現金が増えるわけですから、借方に現金を記入します。すると、必然的に貸方に売掛金がくることになります。
(借方) 現金 12,000 (貸方) 売掛金 12,000
さて、ここで品物を買ったときの仕訳と、掛けを支払った時の仕訳を並べてみましょう。
(借方) 仕入 12,000 (貸方) 買掛金 12,000
(借方) 買掛金 12,000 (貸方) 現金 12,000
2つの仕訳を合わせてよくみると、貸方と借方の両方に買掛金が同額書かれていますね。したがって、両方に同じ勘定科目で同じ金額が書かれているので、消してしまってよいでしょう。ちょうど数学で、A+B=A+C になっていたら、両方からAを引いて、B=Cとなるのと同じです。
(借方) 仕入 12,000 (貸方) 買掛金 12,000
(借方) 買掛金 12,000 (貸方) 現金 12,000
合成すると、次のようになります。
(借方) 仕入 12,000 (貸方) 現金 12,000
したがって、取引の日付こそ違いますが、掛けの商売は最後には現金で取引したのと同じ結果になるわけです。現金を基準に考えると分かりやすい、というのは正にここにポイントがあります。
品物を売ったときも同じように考えてみましょう。
(借方) 売掛金 12,000 (貸方) 売上 12,000
(借方) 現金 12,000 (貸方) 売掛金 12,000
したがって、合成すると次のようになり、これもやはり現金で直接品物を売ったのと同じ仕訳になります。
(借方) 現金 12,000 (貸方) 売上 12,000
次回は、他の取引について説明します。