はじめての簿記講座 

Updated on 10/12/99

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6回−おこづかい帳集計編その2

キーワード:

総勘定元帳では、その勘定科目名を書かず、相手の勘定科目名を書く

「現金」の総勘定元帳であれば、それぞれ仕訳の一方は現金であることは当たり前だから

 

前回は、勘定科目ごとに仕訳を抜き出した、総勘定元帳について説明しました。

さて、下は、前回でもご紹介した、現金の仕訳だけを抜き出したものです。借方、貸方の合計も入れてみましょう。

10/1

(借方)

現金

10,000

 

 

 

財布の中身

10/1

 

 

 

(貸方)

現金

700

昼食

10/2 

 

 

 

(貸方)

現金

850

昼食

10/2 

 

 

 

(貸方)

現金

400

雑誌

10/3

 

 

 

(貸方)

現金

800

10/3 

 

 

 

(貸方)

現金

2,000

夕食

10/4 

 

 

 

(貸方)

現金

150

新聞

10/4 

 

 

 

(貸方)

現金

350

朝食

 

 

合計

10,000

 

合計

5,250

 

借方合計−貸方合計は幾らになりますか。10,000−5,250=4,750円です。つまり、10/4時点で、財布に4,750円あることになります。

さて、上の表では現金の仕訳だけを抜き出したのですから、「現金」だけが書かれているのは当たり前なのですが、ただ、現金の出入りだけを見た場合には、これだけでは現金を何に使ったかよくわかりません。

逆に、何に使ったかを書いてみたらどうでしょうか。

10/1

最初の残高

10,000

 

 

財布の中身

10/1

 

 

食費

700

昼食

10/2 

 

 

食費

850

昼食

10/2 

 

 

図書費

400

雑誌

10/3

 

 

図書費

800

10/3 

 

 

食費

2,000

夕食

10/4 

 

 

図書費

150

新聞

10/4 

 

 

食費

350

朝食

 

合計

10,000

合計

5,250

 

現金の出入りについて、毎日の流れが分かるようになりました。実は、これが「総勘定元帳」の正式なスタイルなのです。簿記の世界では、総勘定元帳は相手の勘定科目名を書くことになっています。「現金」の総勘定元帳であれば、それぞれ仕訳の一方は現金であることは当たり前だからです。

今度は、同じおこづかい帳から、食費の総勘定元帳を作ってみましょう。

10/1

(借方)

現金

10,000

(貸方)

最初の残高

10,000

財布の中身

10/1

(借方)

食費

700

(貸方)

現金

700

昼食

10/2 

(借方)

食費 

850

(貸方)

現金

850

昼食

10/2 

(借方)

図書費

400

(貸方)

現金

400

雑誌

10/3

(借方)

図書費

800

(貸方)

現金

800

10/3 

(借方)

食費

2,000

(貸方)

現金

2,000

夕食

10/4 

(借方)

図書費

150

(貸方)

現金

150

新聞

10/4 

(借方)

食費

350

(貸方)

現金

350

朝食

ここから、食費だけを取り除いてみると次のようになります。あとで、相手の勘定科目が必要になりますから、下では消さないで灰色にしておきました。

10/1

(借方)

食費

700

(貸方)

現金

 

昼食

10/2 

(借方)

食費 

850

(貸方)

現金

 

昼食

10/3 

(借方)

食費

2,000

(貸方)

現金

 

夕食

10/4 

(借方)

食費

350

(貸方)

現金

 

朝食

したがって、食費の総勘定元帳は次のようになります。

10/1

現金

700

 

 

昼食

10/2 

現金 

850

 

 

昼食

10/3 

現金

2,000

 

 

夕食

10/4 

現金

350

 

 

朝食

 

合計

3,900

 

 

 

つまり、10/1から10/4に食費を3,900円支出したことになります。

次回は、もう少しほかの取引の例も取り上げて見てみましょう。

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