はじめての簿記講座 

Updated on 10/9/99

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4回−おこづかい帳応用編

キーワード:

仕訳について幾つかの(支出の)分類項目にまとめたものを簿記の言葉で「勘定科目」という
仕訳の説明書きを仕訳にいっしょに書いたものを「摘要」という

 

前回はおこづかい帳をより簿記らしくつけてみました。今回はもう少しバリエーションのある取引を取り上げてみましょう。

10/1    今日、財布に10,000円持っている。
10/1    昼食を700円食べた。
10/2    昼食を850円食べた。
10/2    雑誌を400円買った。 

ここまでが、前回までに出てきた取引の例でした。これに次のような取引を加えて、仕訳(取引を簿記の形で書いたもの)をしてみましょう。

10/3       本を800円買った。
10/3       夕食を2,000円食べた。
10/4       新聞を150円買った。
10/4       朝食を350円食べた。

これを仕訳にすると次のようになるでしょう。10/2までの仕訳は前回と同じですので、おさらいしてみてください。

10/1

(借方)

現金

10,000

(貸方)

最初の残高

10,000

10/1

(借方)

昼食 

700

(貸方)

現金

700

10/2 

(借方)

昼食 

850

(貸方)

現金

850

10/2 

(借方)

雑誌

400

(貸方)

現金

400

10/3

(借方)

800

(貸方)

現金

800

10/3 

(借方)

夕食 

2,000

(貸方)

現金

2,000

10/4 

(借方)

新聞

150

(貸方)

現金

150

10/4 

(借方)

朝食 

350

(貸方)

現金

350

 

できましたか?

さて、上の仕訳を見てみると、同じような支出があるのに気づきます。たとえば、昼食・夕食・朝食は、「食費」として一くくりにした方が、後々集計がしやすいですね。雑誌・本・新聞も、「図書費」とか「書籍代」などにまとめておいた方がすっきりします。このように、支出の目的(あとで出てきますが、支出に限らず全てについて)幾つかの分類項目にまとめたものを簿記の言葉で「勘定科目」(かんじょうかもく)と呼びます。たとえば、「食費」「図書費」などを「勘定科目」と呼ぶわけです。

上の仕訳を勘定科目で書くようにしてしまうと、今度は細かい内訳がわからなくなります。たとえば、10/1に「食費」とあっても、それが朝食なのか昼食なのかはわかりません。そこで、そういう仕訳の説明書きを仕訳にいっしょに書いておきます。これを「摘要」といいます。さあ、それでは、上の仕訳を勘定科目を使って、摘要を追加して書き直してみましょう。

10/1

(借方)

現金

10,000

(貸方)

最初の残高

10,000

財布の中身

10/1

(借方)

食費

700

(貸方)

現金

700

昼食

10/2 

(借方)

食費 

850

(貸方)

現金

850

昼食

10/2 

(借方)

図書費

400

(貸方)

現金

400

雑誌

10/3

(借方)

図書費

800

(貸方)

現金

800

10/3 

(借方)

食費

2,000

(貸方)

現金

2,000

夕食

10/4 

(借方)

図書費

150

(貸方)

現金

150

新聞

10/4 

(借方)

食費

350

(貸方)

現金

350

朝食

できましたか?

ここでは、「勘定科目」を使って、より一般的な項目にくくりなおす方法を紹介しました。次回は、集計の方法をご紹介しましょう。

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