恵嗣郎語録
けいしろうのエッタマのおうちにはー、はねがついてるおようふくがあったの。あおでー、ちょっとだけみどりのとこもあってー、そいで、みどりのとこはふわふわしてきれいなの。きらきらもしてるんだよ。でんきがついてるの。
てんしのおようふくは、エッタマがー、おかねをだして、かってきたんだって。エッタマが「たかい」っていってた。けいしろうくんがきれるのは、なかったよ。
てんしのはねはー、ぴんくだったよ。６まい。かたとー、せなかとー、おしりにもついてるの。ううん、とりのはね。むしのはねじゃない。しっぽ（翼の先）のところだけ、かたいの。あとは、かたくない。おようふくにあおいぼたんがついててー、それをおすと、そらをとべるんだよ。
でも、エッタマは、はねがなくても、とべるんだよ。すっごいはやさでー、ぴゅーーーーって（円を描きながら）とんでた。すごいねえ。
エッタマは、おようふくをよごさないんらよ。うん、そう。エッタマは、せんたくしないの。ごはんをたべるんだけどー、こぼさないの。
けいしろうくんのエッタマはねー、すごいんだよ。おててを、ころん、ころん、ってしたらけで、あったかいコロッケがつくれるんだよ。「ざいりょうはいらない」って、エッタマがいってた。おりょうりがじょうずなの。うん。おばあちゃんくらい、じょうず。でも、エッタマはおなかすいてなかったからー、けいしろうだけ、たべたの。
エッタマのぼうは、かっこいいんだよ。こんなふうに、ここもきいろくて、ここもきいろいんだよ。どこもかしこもきいろくて、ながいの。じぶんであたまをコンしても、いたくないんだよ。やわらかくって、あったかいだけ。エッタマが、けいしろうくんのあたまを、そのぼうでこうして（さわって）、「せいれいをもとめなさい」っていってた。うん、そう。ひつじかいの、つえね。
エッタマのうちには、てんしがいたんらけどー、おかおがみえなかったの。おようふくがこんなふうになっててー（襟が高くて）、はねもなかにしまってあって、なんにもみえなかったよ。
エッタマは、さみしいところにひとりでいけるんだよ。こわくないんらって。
エッタマは、けいしろうくんのいうことがー、よーくわかるんだよ。おはなしするまえに、しってるの。すごいねえ。