娘の名前は「真佑子」にしました。(代筆:Cake)
インターネットへの書き込みをしばらくお休みするとのことです。
日常の生活は普通にやってますので しばらく書き込みがありませんがご心配には及びません。
よろしく。(Cake)
産後、およそ20日が過ぎた。のこちゃんの体調の方は、ほぼ順調に回復してい る。体重の方は、今後に期待。
女の子は育てやすいという話は迷信かと思っていたけれど、実際、まゆこは、上 の二人に比べて格段に手が掛からないような気がしている。適当に飲み、適当に 抱っこをせがみ、だいたい満足したら適当に寝てくれる。なんで泣いているのか さっぱり分からないというようなことは、まゆこの場合、まずない。何となくだ が、体も丈夫そうだ。
顔は、倫太郎が新生児のころによく似ている。髪がたくさん生えていて、デビュ ー当時の森昌子を思わせるようなところもそっくり。でも、目の感じとか、抱い たときの華奢な感じとかは、やっぱり、なんとも言えず女の子っぽい。美人にな りそうなので、パパは今から気をもんでいる様子。
まゆこの誕生を一番喜んでいるのは、案外、鹿児島のおじいちゃんかもしれない。 産院から退院してすぐ届いたお祝いの手紙に、おばあちゃんの代筆で
「おじいちゃんは、従業員の人たち50人に桜餅を配りました」
「お雛様を送りますので楽しみにしていて下さい」
などと書かれており、パパと二人でほほえんでしまった。お店が忙しいのに、3 月に入ったら、ふたりで顔も見に来てくれるらしい。ありがたいことだ。
昼、久々にパン作り。 イーストが足らなかったので、代わりにふくらし粉を少し加える。焼き上がりや いかに。
ここのところよくおなかが空くので、チョコ・クルミなどを入れたココア味のパ ウンドケーキも作る。
卵を泡立てたり、こねあがった生地を切り分けて、ベンチタイムをとったりして いると、子どもたちがまとわりついてきて
「明日はゴマパン作って〜」 「それ、なめたーい」
などと大騒ぎ。
以前、
「3人目って、かわいいのよ。
顔なんてどうでもいいの。ただかわいいだけ」
って言っている人がいた。
今私も、全世界の人に向かって、まったく同じように言いたいと思う。いやあ、 3人目に感じるかわいさって、ほんとに違うのだ。それまでと。
倫太郎や恵嗣郎を生んだときの方が、親としての喜びは強烈だったような気がす る。出産というできごと自体、イベント性の高いものだったから、消耗が激しい 分だけ興奮も激しかったように思う。
まゆこに感じる喜びは、おだやかな、しみじみとしたものだ。3度目の出産は、 体験としてマイルドだったし、上の子どもたちは、ふたりでよく遊んでてくれる し、私たち夫婦も、育児に戸惑うことが激減してきて、ただ、楽しいだけなのだ。
ま、体力的な限界は、しょっちゅう感じるんだけどね。
倫太郎は、あんまりまゆこに触ろうとしない。でも、私やおばあちゃんが、まゆ こに沐浴をさせたり、おっぱいをあげたりしていると、「かわいいね・・・」と か「いいこいいこ」とか言いながら、満足そうにじいっと眺めている。
赤ちゃんに興味があるんだなあと思ったので、こないだ、ためしに倫太郎にまゆ こを抱かせてみた。そしたら、ほんの数秒だけ自分の膝の上に乗せるようにした のだけれど、落ち着かないのか、すぐに緊張したような面持ちで「もういいよ」 と返してきた。
かわいがりたいんだけど、どうしたらいいのか分からない。それで、顔はにこに こ、態度はそわそわ・・・。なんとなく、兄貴というより、病院に初孫を見に来 た新米じいちゃんみたいな雰囲気の倫太郎なのであった。
泣き出したまゆこの手があまりに冷たいので、
(そんなに寒かったかな?)
と思わず窓の外を見た。ついさっきまで陽が射していたのに、いつのまにか空は 曇っている。それも、今にも雪が降りだしそうな鉛色。ベランダのベビー布団を 急いでとりこむ。
(こんな天気じゃ、干しても意味がなかったなあ)
と嘆息したのだけれど、朝、一緒に出しておいた洗濯物が、みな、おおかた乾い ているのに気づいて
(あ、けっこう風があるんだな)
と思った。
明日は参観日だ。倫太郎の通う幼稚園では、月曜日に体育の授業があるのだけど 、明日は、20分くらい、父兄にその様子を見せてくれるのだという。出産して から、全然歩かない生活が続いているので、行って帰るだけで疲れ果てると思う のだけど、今のところ、私も参加する予定。倫太郎が喜ぶだろうから、というよ り、ママ友達と会って、ちょっと気分転換したい、というのが本当のところ。
なんてことを思っていたら、夕方になって、雨が降り出した。
やれやれ。
これはやっぱり、雪になるのかなあ。
立て抱きで背中をとんとんしていたら、私の肩にくたっと頭をあずけたまま、ま ゆこが寝てしまった。その小さいほっぺに、そーっとこちらのほっぺをくっつけ てみる。は〜あったかい・・・シヤワセなひととき。
ふと、出産するちょっと前に見た、幻のようなもののことを思い出した。神様か らのものかどうか、定かではないけれど、私の心の中に大きな希望を与えてくれ た、あの幻のことを。
60歳くらいのまゆこが、教会の講壇から語っている。年老いたまゆこは、かな り痩せていて、体は不自由になっているようなのだけど、人を包みこむような温 かい雰囲気を持ち、たくさんの婦人の前で神様を証しする励ましの言葉を語って いるのだ。力に満ちて・・・。(もしかして、まゆこは牧師婦人なのかな?)そ の幻を見ながら、私はそんなふうに思った。
イエス様の成長を見ていたマリヤは、イエス様にまつわるすべてのエピソードを 、ひとつひとつ心に留めて思いめぐらせていた、というようなことが聖書には書 いてある。マリヤのその気持ちは、同じ母親である私にも、ちょっぴり分かる気 がする。わがやの子どもたちについても、神様はいろいろなことを計画して下さ っているようだ。「主によって語られたことは必ず実現すると信じ切った人は、 なんと幸いなことでしょう」とマリヤは言ったが、今、その言葉とともに、(あ なたにも、マリヤのような信仰がなければなりません)と語られる神様の声が聞 こえるような気がしている。
以上、7日分です。
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