South India vol.3
コバラムビーチをあとにして、トリバンドラムへ。ここから列車でまたチェンナイに戻ります。
列車の時間まで、少し余裕があったのでPuthen Maliga Palace Museumを見ることにしました。
ガイドのお姉さんが英語でいろいろと説明してくれたけど・・インドの歴史をちゃんと知らないので「ふぅん・・」という感想でした。
一緒に見て回っていた家族のお母さんはしきりに「この絵は誰が描いたの?あ、これはあの王様の○○ね!How Nice!」
と感心しながらいろいろ質問しておりました。私とダンナはぽかーーんと見ているだけでしたが。
そのわきにあった博物館。
先にパドマナーバプラムを見てしまったから、感動が薄れちゃったのかな。
建物の造りは、パドマナーバプラムと似てるなぁと思いました。
残念ながら中は撮影禁止(だっただカメラ代とるなよ・・)。
それに、もうちょっとお掃除した方がいいと思うよ。どこもほこりだらけ。

「ここは写真を撮ってもいいわよ」と言われて撮っていると、
さっきのガイドのお姉さんがひそひそ声で話しかけてくる。
最初何を言っているのかさっぱりわからなかったけれど、
「こんなに親切に案内してあげたんだからチップおくれ。」と。
聡明な感じの女性だったのに、なんかがっかりだったな。
「あの人も、昨日チップをせびられたオッチャンも同じだよ。」とダンナに言われても、
なんかがっかりだったなぁ。
やっぱりチップ社会にはなじめないです。
平べったいゴプラムがありました。
さてさて、駅でジュースやスナックを買い込んでから車両へ乗り込みました。
発車まで時間があったので、駅を撮りにカメラを持ってホームへ降りると、中学生?高校生?の男の子たちがいました。
私がちょっと笑顔を向けると、みるみる十数人集まってきて大騒ぎに。
今思うと、みんな写真を撮って欲しかっただけなのかなぁと思うのだけど、
とにかくそのときはびっくりしてしまって、慌てて列車に戻りました。

彼らに限らず、インドではじーーーと見つめられることが多かった。
コバラムのビーチでのんびり座っていて、ふと振り返ると3,4人並んだインド男性が慌てて目線をそらしてたし。
水着で海に入ろうものなら、容赦のない視線が痛いぐらいにつきささる。
なぜ?白人のナイスバディのねーちゃんだっているじゃん!
ダンナ曰く「欧米人よりアジア人の方が親しみやすいんじゃないの?」
うーむ、タミル語がしゃべれるようになったら、もしかしたらインドでアイドルになれるかもしれん・・・。
列車の表示もタミル語、ヒンディ語、英語で。
インドの列車はすごーく長かった。
乗車口に予約している人の名前が
貼ってあります。
列車はやっぱり時間通りに出発。行きと違って明るいうちだったので、車窓の風景を十分楽しむことができました。
張り切って写真をいっぱい撮ったけど・・どれもぶれぶれで残念な出来でした。
これがワデ。ドーナツみたいだけど、甘くないのよ。
この旅最高のチキンブリアーニ。
チェンナイへの列車の旅で楽しんだのが、ごはん!
揚げたてのワデを売りにきたので、さっそく買ってみる。
ワデはスリランカにもあるそうで、豆をすりつぶして揚げたもの。
どことなく懐かしいような感じでした。
夜ご飯はダンナが途中の駅で買ってきた、ごろんごろんとたまごが入ったカレー。
これがまためちゃめちゃうまかった!
ロティを2枚しか買わなかったのが残念だったなぁ。
「夜ご飯いらない」などとのたまった私が、ものすごい勢いで食べ始めちゃったものだから、
当然ダンナは足りない。そこで夜ご飯の注文をとりにきたオッチャンにもう1つお願いする。

しばらくして届けられたのがチキンブリアーニ。これも最高にうまかった!
ピラフみたいなごはんに骨付きチキンとたまごが埋まってて、これにカレーをかけていただく。
チキンブリアーニにしばらくはまってしまって、この後何回か食べたんだけれど、
このチキンブリアーニが一番うまかったです。

「夜ご飯食べないって言っただろー!!」とダンナに呆れられながら、
「うまーい!うまーい!」とがつがつ食べてしまいました。
たまご2個入りたまごカレー。
次の朝、チェンナイ中央駅に到着。たぶんまた時間キッカリ。すばらしいね、インドの列車!
はぁーまたこのごちゃごちゃへ帰ってきてしまった。やれやれと思いながら駅を出ると、あちこちに朝のオツトメの跡が・・・。
見ないように、鼻で息をしないようにしながらリキシャをつかまえてホテルへ。

旅の最後はいいホテルに泊まろう、と日本から予約しておいたのだけど、このチェックインがもたつきました。
英語が全く聞き取れない!スリランカでもそうだったのだけど、聞き返してもゆっくり話したりとか、言い方を変えたりとか全くしてくれない。
ダンナ曰く、「彼らは美しい英語をしゃべっているつもりなのだよ。」
そうなのです。「聞き取れないお前が悪い。」と言わんばかりに、同じ文章を繰り返されるのです。
スリランカ訛りの英語に慣れているダンナの方が、私よりも聞き取れたし、英語も通じました・・・。
ダンナより英語力はあると自負していたのに、自信なくしちゃったなぁ。

どーにかこーにか早めにチェックインさせてもらって、シャワーを浴びてスッキリ。
のんびりしたコバラム・ビーチから一気に騒がしいチェンナイに戻って、早くも二人とも疲れてしまいました。
これまでそんなに過酷な旅をしてきたわけではないけれど、それにしても弱くなったなぁ。
しばらくホテルで休んでから、明日のツアーを予約しに出かけました。
「地球の歩き方」には、カーンチプラム・マハーバリプラムを回るツアーがある、
と書いてあったけれどホテルではツアーの予約できず。 直接 TTDCのオフィスに行けと言われる。
ちょっと電話したら予約できるんじゃないかなーと思うんだけど。
車のチャーターはできる、と言われたけど、もうすっかりマハラジャから庶民に戻っていたので、
とにかく「地球の歩き方」に載っていたTTDCのオフィスに行ってみることにしました。
だけどこれがまた目立たない!
「通りの向かい側よ」と言われたって、
暗いビルしかないんですけど・・何も看板が出てないんですけど・・?
ようやく見つけて中に入ると、ツアーのパンフレットはくれたけれど、ここでは予約できないとのこと。
予約センターの場所を教えてもらって、てくてく歩いていくことにしました。
途中道に迷ってしまったのだけど、
通りすがりのビジネスマンが親切に声をかけてくれて、親切に教えてくれました。

回りまわってたどり着いたのは、チェンナイ観光総合センターみたいな場所。
最初っからここを知っていればよかったのに。
ここは各地へのツアー案内と予約が出来るようになっていて、
ツアーバスの集合場所にもなっています。
無事ツアーの予約もできました。やれやれ。
ダンナは「エアコンバス!」と必死に主張していましたが、「ノーエアコンバス!」と言われていました。

参考までに
Tamilnadu Tourism Complex
No.2, Wallajah Road, (Near Kalaivanar Arangam) Chennai - 600 002
Online bookingもできるようです →http://www.ttdconline.com/

次の日、集合時間よりちょっと早めに集合場所へ行くことにしました。
ホテルの前にたむろってるリキシャは必ずふっかけてくるので、流しのリキシャをつかまえるのですが、早朝のためいない。
仕方なくホテル前のリキシャに乗ると、予想通りふっかけてきた。「早朝特別料金だ!」とかいいやがる。
時間がないのできりきりまで値切って乗り込みましたが、このオヤジなんかやだな・・。
そう思っていると「ハッパやるか?」とか聞いてくる。いらんといってもけっこうしつこい。
私は朝からブチ切れてしまったけれど、ダンナは「笑ってあしらうのが一番なんだよ。やつらを怒らせたらそれこそ手がつけられない。」
とにこにこしながら断っていました。2年間スリランカで過ごして学んだんでしょう。
それでも私は「死んでしまえ!」と(もちろん日本語で)怒鳴りつけてやりましたけど。
このリキシャが今回の旅で最悪のヤツでした。

リキシャの運転手はほんとにいろいろだったなぁ。
ホテルの前や駅前で待ち構えてるリキシャ以外は、ほとんどぼられなかった。
たまに、「そ、そんなに安くていいの?」って人もいたしね。
ありがたいことに、簡単な英語ならわかってくれる人も多かった。
「わしゃータミルしかわからんよ」(ダンナの勘で訳)っていうじいちゃんもいたけどね。
意外だったのが、リキシャが全然派手じゃなかったってこと。
色が州ごとに統一されているような感じがしたけど・・・あくまでも私の想像です。
タイのタクシーなんか、ごってこてに飾ってたりするから、インドもすごいんだろうって勝手に思ってたんだけど。


さて、やっと集合場所に着くと、すでにいっぱいバスが止まっていました。近くにいた人に聞くと、私たちが乗るバスはまだだって。
それじゃ、と売店でチャイを飲んでまったりと待っていました。
そのうちにつぎつぎとバスが出発し・・・おそらく同じツアーの数人と私たちだけを残してバスがいなくなってしまいました。
「え・・?」そのうちおっちゃんたちがワーワーと言い合い、あわただしく電話。
想像するに、バスが足りなかったみたい。「なにやってんだ!はやくバスを用意しろ!」「そーだ今すぐだ!」
とか何とか言い合ってたんでしょう。そして無事、数分後にはちゃんとバスがやってきました。

私たちが入ったツアーは、私たちの他はみんなインド人。
外国人観光客はあんまり利用しないのかなぁ?
ツアーが始まってわかりました。私たちはなんだか巡礼ツアーに入ってしまったらしい・・
ゴプラムの中にはヒンズー教徒しか入れないから、私たちは外で待つ。
そばにある建物を見てろ、と言われる。
「ヒンズー教徒だ」と言って中に入っていたカナダ人たちがいたけれど、そこまでして中に入りたいとは思いませんでした。
ゴプラムの中はどんな風になってるのか、ちょっと興味はあるけれどね。

修復中のゴプラム。
ハリネズミみたい。
象になでなでしてもらうと
幸せになれるらしい。
このツアーで何よりも残念だったこと。それはハゲダメガイド(頭頂部がはげてるダメガイドを私が命名)との出会いでした。
どんなダメガイドだったかというと・・
勝手にバスを止めて新聞を買ってくる。(自分で読むため)
知らないオッサンを乗せる。(よくわからないけどいきなり乗ってきて、勝手に降りて行った)
お客さんはみーーんな揃ってるのに、ガイドが来ない。
やっとガイドがきたと思ったら、運転手がいない。ガイドが運転手を探しに行く・・運転手だけ戻ってくる・・。
あのね、お客さんが新聞を買いに行ってもらったり、バスに遅れてくるならいいのよ。
あぁ、のんびりしてるのね、って許せるのよ。
そうじゃなくって、ガイド一人が好き勝手やってるのよ!!お客さんはみんなお行儀よくしてるのに。

ハゲダメガイドは最悪だったけれど、他のツアー客の人たちはいい人ばかりでした。
スリランカで生まれて、今はドイツに住んでいるという女性とそのお友達、
アメリカの大学で勉強しているという、American Englishばりばりの男の子。
昔日本人の女性と文通をしてた、というおっちゃんとその奥様。
美しい娘さんとそのご両親。
みんな気さくにおしゃべりしてくれました。

サリーが色鮮やかで本当にきれい!!
夕方になるとこの屋台が出るのかなぁ?
旅の最終日。ダンナの希望でチェンナイのビーチへ行くことにしました。
オートリキシャでビーチへ向かうと・・・だーれもいない。
「地球の歩き方」には外国人観光客でにぎわうビーチと書いてあったんだけど。
ほんとに物売りさんもいないから、パラソルもないし、アイスクリームも食べられない。
炎天下でじーーっとビーチにいるにも限度があるので、近くのSnake Parkへ行ってみることにしました。
特にヘビが好きなわけでもないけど、ワニやカメレオンもいて、なかなか顔がかわいくてけっこう楽しめました。
ここで昨日ツアーで一緒だった女性にばったり会って、びっくり。チェンナイは狭いねぇ。

とうとう帰国日。最後のご飯もやっぱりカレーが食べたかったけれど、ダンナが「もうカレーはヤダ」と言い張るので、
中華のヌードル屋さんで食べることにしました。
2年間スリランカでカレーの毎日を過ごしたくせに・・・
だけどここのヌードルもとってもおいしかった!インドではほんとにおいしいものをたくさん食べることができました。
帰ってから体重は測らなかったけど、ぜーったい太ったと思う。







チェンナイの空港では全員ボディチェックを受けました。
荷物は開けられなかったからまだよかったかな。
ぼーーっとテレビでクリケットの試合を見たり、日記を書いたりしながら搭乗時間になるのを待っていました。
そしてやっぱりインドの方々は全然飛行機に乗ってこない・・・。なかなか出発できない・・
予定よりかなり遅れて飛行機は出発。クアラルンプールに着いたのは明け方でした。
成田までの飛行機の時間までだいぶあるので、空港のホテルにチェックインして一眠りしました。
眠い目をこすりながら起きて搭乗口へ向かうと、係員の人が「成田便の人はこちらへ」と言って、
マレーシア航空のデスクへ連れて行かれました。
なんだろ?と聞いてみると、「機械のトラブルで、12時間出発が遅れます。」「えーーー!!!」
「成田到着は明日の朝です」「えーーー!!!だって明日から仕事なのに!」
「おれ、明日も仕事ないから平気。」と隣でダンナはのんきにしてたけど・・・。
バスを用意するのでマレーシアの入国手続きをして、

空港近くのホテルに行ってそこで待っていてください、と。そ、そんなぁ・・・。
「えらいことになってしまった。」という動揺が漂うバスの中、

「マレーシアに初入国だ♪」と一人うきうきしているダンナ。
私も「まぁ悲観的になってもしょうがないか」と開き直って、

つかの間のマレーシア滞在を楽しむことにしました。

マレーシア航空が用意してくれたホテルは、この旅一番のぴかぴかホテル!しかも最上階!
ふかふかのでっかいベッドに、ぴかぴかのバスルームと充実のアメニティ。
シャンプーやボディソープを全部捨ててきてしまったので、うれしかったなぁ。

とにかく仕事先へ電話をしなくちゃ!とホテルのビジネスセンターで電話をかけまくる私。
航空会社が一人3分の国際電話代を支払ってくれるというので、

なんとか二人分の6分間でかけおわりました。
必死な私の横で、ダンナは「ビジネスセンターにいたネーチャン、すごい谷間だった・・」としみじみ。
「・・・・。」キミはほんとに気楽でいいねぇ。

ホテルの近くのショッピングセンターで食材を買い込んで、あとはでっかいベッドでぐっすり休みました。
航空会社が用意してくれた、お昼ご飯と夜ご飯を食べ、またバスに乗って空港へ。
はー、これでやっと日本へ帰れる・・・遠かったなぁ。







「インドは好きになる人と嫌いになる人にはっきり分かれる」と聞いたけれど、

そんなこともないんじゃないかなぁ。
「また行きたいか?」と聞かれたら、行ってみたい場所がたくさんあるから、答えは「はい」だけれど。
いいこともいやなこともあったし、ステキな人も最低なやつもいた。

インドは行った人の数だけいろんな感じ方があるんだろうなと思う。
次に私が次に行ったときには、今回の旅とはまた違ったインドが見れるんだろうな。

インド人はネタに困らない。
売店の前でおっちゃんたちが1つのクッキーをわけあって食べてる。
仙人のようなオッチャンが、日傘さしてる。
ブリーフで海に入って大はしゃぎしてる男たち。
とんぼのメガネみたいなでかいメガネをかけた車掌さん。
気軽に声をかけてくるおっちゃん。
「どっから来た?おージャパンか。グー!」・・ド・ドウモ。
いつも聞かれる言葉も、「おー、グー!」という反応も揃ってみんな同じ。
なにがグーなの?


おっちゃんが立ち止まって、じーーっと私の顔を見て、静かに話し始めた。
けど何を言われてるのかさっぱりわからない。
「ごめんなさい、わかんない。」と(英語で)言っても、話し続けてる。
私はただにこにこするだけ。
しばらく話し続けておっちゃんは「まぁいいやいいや。」みたいなことを言って、行ってしまった。
な・なんだったんだ?

「ココナッツ1つ」と言ったけど、お店にはずらりと並ぶ男たち。
だれが店員?みんな??
若い男の人が立ち上がって、ココナッツを割りはじめた。でもすんごいヘタ。
笑いながら別の人が斧をとりあげて割りなおす。この人は上手に割って、ストローをさしてくれた。
キミ、いいカッコしたかっただけかい。っていうかお店の人じゃないな?
一気に飲んで、ゴチソウサマ!とココナッツを渡すと、
「まぁ待て」といってココナッツを半分に割って中身をくりぬいてくれた。
こりこりというかぷるぷるのココナッツ!すんごいおいしかった!





旅が面白いのは、「ナンダ?ナンダ?」がいっぱいあるからかもしれない。
思いがけなくおいしいものに出会えるからかもしれない。
何枚写真を撮っても、また撮ってしまうほど美しい風景が見れるからかもしれない。
私が旅をしたくなる要素がインドにはいっぱいあった。
きっとまた行っちゃって、「なんで来ちゃったんだろう」って少し後悔して、
それでも「あぁ来てよかった。」って思って帰るんだろうなと思う。

とりあえず次は絶対エローラ・アジャンタ遺跡に行きますから。



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私が頼んだ、あんかけ焼きそばみたいの。
うまかったです!
二人して「すげー!すげーよ!」を連発。
買ってどうするの?と言われそうだけど、
買いたくなるの、こういうの。