bO10・蜘蛛の幻妖
人々を惑わす妖しの森
そこに住む美しき黒衣の未亡人

【 完成日 04/02/12 】【掲載日:04/02/15】
戦争で愛する人が死んでしまったのが信じられずに、
深い森の中で最愛の人の帰りを
待ち続ける彼女・・・
そのあまりに強い思いが魔を引き寄せ
彼女を魔物に変化させてゆく・・・
愛する人を待つ為に、変わらぬ姿で待つ為に・・・
生きる為、生きて待ち続ける為に
彼女は自分が魔物になってしまった事を嘆きつつも
この森で道に迷ったもの達をその手にかけゆく・・・
いつか愛する人が手を振りながら笑顔で
迎えに来てくれることを堅く信じて・・・。


こんな設定を素にして作ったんだけど・・・。

コレ見たらやっぱり女性は引くよなぁ・・・(苦笑)


(←この画像、すでに蜘蛛と合体しています。)
構想を練り始めたのは3・4年前だったかな・・・
仕事が忙しくてなかなか時間が
取れなくてずるずると今日迄来てしまい
今頃の製作になってしまいました・・・。

基本構造とコンセプトは龍を作った時には
すでに出来ていたので
作りはじめから完成までは
あまり多くの時間はかかりませんでした。
実際に細かい設計を開始したのは年末から今年に
入ったあたりからでした。
脚は製作に1週間と少しぐらい
胴体はなんと1・5日で、ほぼ完成!。(笑)


胴体の中身はプラ板です。
その上に合皮を貼り付けています。
ほぼ完成してから、見た目があまりリアルな感じに
ならなくて初期のデザインをもう少し煮詰めてから
製作に入れば良かったと後悔しました。
まさに後悔先に立たず・・・反省。

初期のコンセプトでは脚にもっとトゲトゲがいっぱい
ついていて製作に時間がかかる物だったのですが
早めに結果を見たかったので今回はあまり
細かく作り込まないでノーマルな外見の蜘蛛を
作ることにしたのでした。
(バージョン2はトゲトゲをいっぱいつけたいなぁ)
如何でしょう↑の画像、
少しは蜘蛛らしく見えますか?。


製作途中は色々と頭を悩ませる事も多かったの
ですが、とても楽しい時間が過ごせました。

私は、おもちゃは動いてなんぼだと思っているので、
今回のコレもかなりの可動域があります。
画像を見ればわかってくれると思うので、細かい
説明は無しと言う事で・・・。(笑)

画像ではドールと蜘蛛が一体化しているような
印象ですが実際は着脱可です。
コレも今回の製作コンセプトのひとつなのです。
それとコレの中に入れられるのは多分女性素体のみ
だと思われます。
作るときにボークスのNEO女性素体で
テストをしながら作ったので他は試していません。
そのうち男性ドールも試して見たいと思います。


補足:
ごらんのとうり前足2本でミニちゃんを
持ち上げる事が出来ます。
この蜘蛛の脚の保持力はかなり強いのです。
素体を入れたまま3本の足だけで自立します。
黒衣の未亡人さん:
ふぅ〜・・・つかれた〜。


撮影お疲れ様でした!。

―コンセプト―
▼キャラクターのイメージは黒衣の未亡人。
人を愛するあまり魔物に変化した悲しい女性
▼胴体は蜘蛛、上半身は人
▼それぞれを付けたり外したり出来るように作る。
▼蜘蛛の脚は本物と同程度かそれに近い可動域を確保する。
▼なるべくリアルに。
▼蜘蛛のイメージは、
ガメラのレギオンかゴジラのメガギラスのような手足を作りたい。
蜘蛛なのにイメージはカニなのね自分・・・(笑)
よく考えたらグレムリンにも似てるかも?・・・。


―製作日記―

04/02/05
昨日から作り始めた蜘蛛
とりあえず基本となる足の付根がかたちになった。
次ぎはボディーの全体構成に着手予定。

04/02/06
今はボディより脚の部分をフィニッシュする為に全力投球!。
ボディーはひとまず後回しにする。(設計は頭の中で進行中)
今日ハンズで良い素材を見つけて来たので、使ってみた。
これが測ったようにおさまった。心配していた足先の処理はこれでOK!。
次ぎは脚を覆っている部分の接合部の目隠しをしなくては・・・。

04/02/08
接合部の目隠しを製作中。
長さを測りパーツの構成を考える。
脚は可動部分が多いので、動きを妨げない工夫をしつつ見た目を綺麗に
しなくてはならない。
いつもどうり全体色が黒く統一してあるので、それほど変には見えないだろう。

04/02/10
目隠しパーツがほぼ完成!。
コレから貼りつけ作業の予定。
さて出来映えはいかがなものに・・・。

04/02/11
目隠しパーツがええ感じ!。
若干の手直しを加えはしたものの、自分が思っていた物に近いしあがりで
なんとも言えない嬉しさがっ!。
あとはフェイクファーを関節部分に試して見て雰囲気が良ければ脚部は完成としよう。
胴体の製作を始める・・・(実は数日前より紙で試作をしていたのでした。)

04/02/12
今日は一気に胴体を完成させる!。
さっそく脚部と合体!。
う〜ん、悪くはないがちゃちい出来・・・こんなはずでは・・・。

腹部に当たる部分のデザインは、次回製作の時には違う物にしよう。
もう少し大きくして三角形に近いイメージで・・・。

さて、蜘蛛の顔の部分の処理はどうしようかな?。


04/02/15
ここまでで公開したので、これ以降はありません。
もしかしたら後日蜘蛛の顔を作るかもしれないので
もし完成したら追加画像とコメントをたしてゆく予定です。

エピローグ

脳内設定では、この後森に迷い込んできた男女を餌食にしようとしますが
何故かその男女の姿が何処と無く昔の幸せだった頃の自分たちにだぶります。
そしてあるきっかけにより二人が自分達の魂が生まれ変わった姿で有ることに
気が付いてしまいます、すべてを悟りすべてを精算する為に
彼女は滅びの道を選ぶのです。

自分が過去に囚われてしまった思いのかけらであり
すでにその身は生(せい)無き物であることもわかってしまうのです。
さらに生まれ変わった自分達の魂がふたたびめぐり合い
愛し合っている事を見届ける事が出来たことを、神に感謝して
その身を炎のなかに投じるのです。

そしてその後、男女は結婚して子供が産まれます。
幸せにくらす二人ですが、ある時けんかをしてしまい、その仲を取り持つ
ように笑顔を見せる我が子を見ていると、あの未亡人が見せた最後の微笑みが
何故か思い出され、お互いの顔を見つめ合う二人・・・
いつかあの不思議な体験をこの子にも聞かせてやろう、などという話しを
しながら寄り添う二人・・・。


まあこんな感じの後日談です。
やっぱり悲しいお話しには、それを補うような幸せが無いといけませんよね!。
悲劇よりもハッピーエンドが私は好きなのですよ。