井田山ストーリー

  井田山は、中原区の南部の丘陵部で横浜市港北区に近く、市立井田病院緑地に隣接した
多摩丘陵の東端に位置する海抜33mの山です。山頂部のクヌギ・コナラ、斜面緑地、谷戸の
小川等変化に富んだ中原区唯一の里山です。この一部の0.6ヘクタールを市で買い上げ、1
997年に井田山緑地保全地区に指定されました。
 
  指定までの経緯は、1988年に井田山東斜面にマンション開発に伴って「井田山の緑を守る
会」が、1992年にマンション開発と西側の霊園計画に対して「井田山の自然を守る会」が「井
田山の貴重な自然を 街作りに生かし 21世紀の子供たちに残す」という趣旨で発足しました。
買い上げと自然の保全を目指して4万人の署名で請願した結果です。

 1998年4月に井田共和会第4町会は、井田山の保全管理等を地元で行う体制として「緑地
部」を新たに設置しました。緑地部は、年間行事を計画して、草刈、落ち葉かき等の活動を始
めました。この年は、公募市民とともに市の「井田山緑地生態系調査」に1年間協力しました。

  中原区は、「市民健康の森構想」により1998年に市民健康の森構想検討委員会を発足さ
せました。委員会は、1999年4月に「水と緑の恵みを生かした森づくり」を目指して「井田山」
(中原区井田2丁目・約1ヘクタール)を選定しました。同時にその森づくりの「基本構想」も提言しま
した。これを受けて、新たに公募した推進委員で「推進計画」案をまとめ、2000年7月に発表
しました。表紙のイラストにあるように7つのゾーンに区分して整備するものです。

  「クワガタの森」・「コナラの森」・「メダカの小川」・「ギンヤンマの池」
   「どんぐり広場」・「チョウの草原」・「カシノキの森」

 同年10月に準備委員会が設置され、運営の組織づくりや推進計画を具体化するための実
施設計を検討しました。2001年4月には運営、管理する区民の公募、2001年度工事の実
施設計の詳細を決めました。       2001年度の第一期工事が完成し、2001年9月2
日に川崎市で初めての「中原区市民健康の森・井田山」がオープンしました。 

 今後の保全は、市民ボランティアの54名(2001.9.2現在)と町会の人々で行います

  (原文作成は阿久澤充さん)


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