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Nakayubi Nicola

What's new?

 2001-12-1
いくつかのキー配置が犠牲になりますが MS-IME でも使えそうです。

親指シフト

初めて触れたのは、PC-98 シリーズ用の「親指ぴゅん」という常駐ソフト1 で した。

ローマ字入力よりも楽チンに仮名が入力できるようになり、 98-NOTE にインス トールして、ずっと使ってました。

しかしその後時代が Windows に移り、Windows用の親指化ソフトもでて来ました が、自分のマシンの環境のせいか、挙動が安定しなかったため、常用するには至 りませんでした。

なにより、自分のメイン環境が Linux へ移行していった2ということもありま す。 Linux 用の親指化ソフトもさがせばないわけではなかったけれど、 X 用の クライアントはあっても Emacs はダメとか、なんかいろいろめんどくさくてロー マ字入力のまま使っていました。

キーボードが英語101型に変わったというのも大きいです。日本語106型なら、変 換・無変換キーを割り当てることで比較的簡単に親指シフトできますが、最下段 をでっかいスペースキーがドーンと占領している101型ではそうはいきません。

親指シフトは僕の記憶からも薄れていきました。

花という配列と中指シフト

風という独特の日本語入力方式があります。全ての 漢字を「読み」をキーとした多段シフトに収納した、仮名漢字変換方式と漢字直 接入力方式の中間くらいに位置する変わり種です。 → 風のくに

これを考案した冨樫さんという人が、仮名文字のキー配列に関しても独特のアイ ディアを展開しています。 → 花のくに

数日間花配列をいじってみた結論は、

秀逸なのは、入力効率にこだわって考案した割に、ローマ字の定義をいじるだけ で実現してしまうという簡便さです。まさにコロンブスの卵。

親指シフトから中指シフトへ

というわけで思い付いたのがローマ字定義のカスタマイズによる「中指シフト方 式の NICOLA 配列」。 特別なドライバなしにNICOLA配列をエミュレートできる なら自宅のFreeBSDでも職場のWindowsでもまったく同じ環境で使えると考えたの です。

アンシフト時:

   
 
  
   

中指シフト時:

   
 
  
   
中指シフト時のルール

左手で打つキーは★につづけて入力

右手で打つキーは☆につづけて入力 

例外
本来 NICOLA では中指に割り当てられていた「て」と「き」だけは、

て…☆につづけて "f" 

き…★につづけて "j" 

これでひらがなの入力が1ストロークか、または右→左か左→右の2ストロークで済むことになりました。

環境設定

現在のところ、中指できることが確認できている環境は、

です。

Canna

Canna 用の定義リストは nicola.txt3 。 このファイルを


% mkromdic nicola.txt

とすると、Canna 用の定義ファイルができます。

Canna for Windows用の定義ファイルはn_nicola.cbpをダウンロードしてお使い下さい。(2001.12.4)

WXG

都甲さんからWXG用の中指シフト定義ファイルを送って頂きました。(2001-6-9)

※都甲さん、掲載が大変遅れてしまい申し訳ございませんでした。

MS-IME, ATOKについて

Windowsの世界の双壁であるMS-IMEとATOKですが、 不完全ながら中指NICOLAにカスタマイズできそうな様子です。

花配列を使うというページでは元祖中指シフト方式である花配列へのカスタマイズ方法が 説明され、設定ファイルも提供されています。

紹介されているMS-IME用のActivePerlスクリプトを、初期化部分などをNICOLA配列に変更して 試してみたところ、手元の MS-IME 2000 で一応うまくいっているようです。

ただ残念ながら , . / [ ] - の6種類の記号については、MS-IME や ATOK では カスタマイズ不可となっているそうですので、本来 [,] で入力すべき「ね」を [P]で、本来 [.] で入力すべき「ほ」は [Q] で入力するようにしました。

※[,]や[.]は句読点の入力となります。また「む」や「わ」は従来通りです。

また、半濁音記号「゜」は、[@]や[Z] で入力できます。結構変則的ですが、 やむを得ないところです。

しばらく手元で使ってみて、不具合が出ないようなら .REG ファイルを公開しようと 思います。(2001-12-1)

その他

他の環境の使っている人は、ローマ字定義表を参考に、お使いのソフトのローマ字 定義をカスタマイズしてみて下さい。

体験サイト

AZIKの作者である木村清さんが、中指NICOLAの体験アプレットを作って公開し て下さいました。(木村さんありがとうございます。)自分のマシンで環境設定 しなくても、どんな運指になるのか試してみることができます。 いろんな日本語入力体験コーナーからどうぞ。

中指NICOLAの評価

Keyboard Layout Benchmarkというページで、中指NICOLAの入力効率について、 別のかな入力方式と合わせて計測されています。

結果はなかなか辛口の評価ですね。中指と小指の負担が大きいということです。 (自分で使っている限りではあまり気にならないですが。)

あと、長期間使い続けて初めて気づいたことですが、 日本語のよく出て来るフレーズの入力が、なぜかうまい具合に各指にバラけるため、 ピアノのアルペジオのようにつるつるっと入力できることが多いです。

これが非常に気持良い。

NICOLA配列がもともと持っている特性なのかもしれませんが、 親指同時打鍵がないためとくに顕著になっているのかも知れません。


[1]月刊ASCIIの遠藤編集長が作成・配布していた(る?)フリーウェア。

[2]現在はFreeBSDに移行しています。

[3]注:右小指の記号が101キーボード用になっています。