Scene of the east of Hokkaido III

 2011年8月実家での法事を終えた後 3,4日網走、知床方面に温泉旅行に出掛けた。 幸い天候に恵まれ楽しい旅行だったが写真を撮りに行ったわけではないので 旅行日記風になってしまった。 もし道東に行くことがあれば その際の参考にでもなればと思う。

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8月6日 母と妹夫婦の家族など総勢8名で知床のウトロ温泉まで一泊旅行をすることになった。天気が良かったので知床横断道路の知床峠パーキングエリアから羅臼岳の頂上がはっきり見えた。羅臼岳は標高1,660メートル。
ホテルに入る前に知床五湖に寄る予定だったが駐車場が満車で時間が掛かりそうだったので断念(夏場はマイカー規制がありカムイワッカの滝方面はバスでしか行けない)。 代りにウトロのオシンコシンの滝に寄る。知床五湖は明後日もう一度トライしてみることにする。
オシンコシンの滝は日本の滝百選にも選ばれており落差約80メートル幅30メートルの滝である。途中から流れが2つに分かれていることから「双美の滝」とも呼ばれている。
翌日羅臼で海の幸など買い物して 中標津郊外の
360度地平線が見渡せる開陽台展望台に寄った後、中標津空港で皆と別れる。 
これからは妻と二人で網走方面に向かうことになる。
網走には途中養老牛温泉の辺を通り 裏摩周を経由して行くルートを取ることにした。
養老牛温泉は中標津空港に近いので この旅の最後の日に泊まる予定にもなっている。 山の背の草が「牛」という字に刈り取られているが、この辺りは牛は確かに多いが 養老牛という名称はアイヌ語の発音を当て字にしたものだそうだ。
裏摩周展望台より摩周湖を望む。
ここからの摩周湖の眺めは摩周湖第一展望台の丁度裏側になる。
神の子池。
この池は摩周湖と地下で繋がっており透明度が高くエメラルドグリーン色の水が湧き出ている。
また この辺りはアブが多く 数年前家族で訪れたおり 虫嫌いの娘がアブを追い払おうと手足をバタバタして 踊っているように見えたので アブ踊りと命名したのだが、今回 全く同じ踊りをしている男性を見かけたので笑ってしまった。
アブ踊りを笑ったせいか 車の中に3匹ほどアブが入っていて前後車もいない田舎道なので運転しながら2匹を退治して 最後の一匹に止めを刺そうと思った瞬間ハンドルを取られて路肩の草むらに突っ込んでしまったが 咄嗟にハンドルを切り返し事なきを得たのだが、崖でなくて本当に良かった。 運転中は携帯など運転と別なことをするのは辞めたほうが無難である。今回は追い越しでもヒヤリとすることがあったし これからの運転には充分気をつけようと誓う。
清里方面に向かう。 刈り取られた牧草の向こうに積乱雲が見える。網走では夕焼けが見れるだろうか。
刈り取られた牧草とまだ刈り取られていない牧草地がよく分かる。 道中 巨大な牧草を積んだトラックが 積んだ牧草の重心が傾いたまま走っているのを何度か見かけたが そんな時は無理してでも追い越したくなる。
面白い雲でアメリカで見かけるような風景だったので一枚。
アメリカ風もう一枚。
この辺りは牧草が完全に刈り取られている。 最近セシウム汚染された牧草のことがニュースを賑わしているが、牧草はその取れた地だけで消費するわけではなく 北海道で牧草が取れない時季は本州から仕入れているため こちらでもセシウム汚染の牛の問題が起こっていた。
宿泊先の網走湖畔に到着。日が沈むにはまだ時間があるため チェックインした後夕日で有名な能取岬に出掛けることにした。
夕闇迫るオホーツク海。
海が凪いでいる、湖のようだ。
美岬牧場から能取岬を望む。
能取岬からホーツク海に沈む夕日を望む。
今日は雲で真っ赤な太陽は望めそうもないので能取湖沿いに走って夕日の沈むのを眺めながらホテルに帰る事にする。
能取湖に行く途中子供のキタキツネが道路際にいたので車中からパチリ。知床五湖に行く途中にも子キツネがいたが その時は撮れなかったので 撮れて良かった。
このトンネルを抜けると能取湖だ。
能取湖は海水の湖でホタテやエビ等が取れるため漁船などが見受けられる。
能取湖に沈む太陽。 
まだ雲が晴れない。今日は無理そうだ。
まだ沈まない。このままだと沈む前にホテルに着きそうだ。
能取湖を抜けて網走湖に出る。 まだ夕日が沈まない。
とうとうホテルに到着。 夕日が丁度網走湖に沈むところだった。 
ホテルのベランダから網走湖に映る夕焼け空を望む。
湖上のヨットはホテルの役員の方の所有でデコレーションとして置いている様だ。
能取湖が良かったので 翌日急遽 知床五湖に行く前にサロマ湖にも行ってみることにする。
サロマ湖とオホーツク海を分けるように細長く伸びている丘陵地帯の先にあるワッカ原生花園に到着。サロマ湖は海のように広いので(日本で3番目の大きな湖)ここに立つと どっちがオホーツク海かサロマ湖なのか判断しかねるが 山(幌岩山)が見えるのでこちら側はサロマ湖のようだ。
ワッカ原生花園に咲いていたカランコエみたいな野草。
ナデシコもどき。
カランコエもどきの向こうはオホーツク海。この細長い丘陵地帯は幅 300メートルもないように思える。
この花が今の時季一番よく咲いていた。バックの黄色はセンダイハギ。エゾスカシユリは時季が終わったようだ。
こちらはオホーツク海側だが緑色の海草が海辺にあり 琵琶瀬の霧多布湿原のような色合いだ。
サロマ湖は汽水湖で能取湖と同じようにホタテやカキの養殖が盛んで、サケや北海シマエビが獲れるので漁船が多く行き交い まるで海のようだ。
長居すると知床五湖での時間が少なくなるのでオホーツク街道を斜里に向けて移動する。途中妻が学生時代 北海道旅行(当時はリュックを背負った学生が大挙して北海道を回ったのを 「かに族」と呼んでいた)で訪れた網走刑務所と網走駅に寄りたいと言うので立ち寄る。現在は網走刑務所とは別に観光用に網走監獄博物館が出来ているが 当時妻が行った実際の刑務所の前で再訪(出所祝い?)の記念写真を撮ってあげる。
斜里町の辺りから斜里岳や知床の山々が見え始める。
刈り取られているのはスキー場であろうか。
ウトロに到着。
なんとウトロの町はゴジラに占拠されていた。 この岩はゴジラ岩と呼ばれているが 自然に出来たものなのか 人間が手を加えたものなのかは 妻と議論したが不明。この辺りは奇岩が多く、オロンコ岩、三角岩、カメ岩、親子岩等がある。妻がウトロで一昨日泊まったホテルにマフラーを忘れたと言うのでホテルに連絡すると 部屋にあったと言うので取りに行く。また時間をロスして午後2時を過ぎてしまった。
ウトロ到着が予定より遅くなった上に また駐車場が混んでいて知床五湖のフィールドハウスに着いたのは3時過ぎになってしまった。そこでレクチャーを受け 知床五湖の散策認定書をもらって ようやく3時半に出発。五湖から一湖へと駆け足で周ることにする。
五湖には木々の緑と青い山々、白い雲と青い空が 澄み切った湖上に映し出されていた。
五湖でシカを発見。
これは四湖。
散策前のレクチャーでは受講時間の殆んどがクマを避ける方法、クマに出会った時の心構えなど クマの出没に関するものだった(今年より知床五湖めぐりの利用方法が変わったようだ)。クマの居住地に人間がお邪魔していると言うことを忘れないようにとのことだ。 3日前も散策コースにクマが出没したそうだ。 以前来たときは「クマ出没注意」の立て札だけがあっただけだったのだが こんなに細かい注意をするのは 事故でもあったのだろうか。 クマ避けの鈴をつけている人の後を歩いた方が良さそうだ。
湖は周りや空の色によって色々な表情を見せる。
知床連山が映る三湖。
これは二湖か。
2010年より高架木通が出来、展望台より知床一湖とその周りの野生動物を上から観察できるようになった。 木通から5メーターほど先にシカの親子が草を食べていた。
安全だと認識しているのか木通に人間が大勢集まってきても逃げようとしない。逆に動物達にとっては 人間が見世物になっているのかもしれない。
お母さんから離れて一寸散歩。
高架木通より一湖と知床連山を望む。
青い小さな沼、六湖にするには小さすぎるようだ。
羅臼岳に笠雲。
遅くなったので養老牛温泉の宿に連絡すると 最後の夕食は7時半だと言う。 
5時を過ぎているので ぎりぎり間に合うかどうか。
ウトロに向かう途中シカやキツネが道路際によく見受けられるが、このキツネは車が行き交う道路を歩いている。誰かが餌をやったため人間慣れしているのだろうか。
近づいてくると キツネといえども野生動物なので少々怖い。
清里町辺りに沈む夕日。
今日は能取岬の夕日はきれいに見えるだろう。7時を少々過ぎた時刻に養老牛温泉の宿に到着し、温泉に入る前に夕食を取る。
9日中標津空港に向かって養老牛温泉を発つ。昨夜S&Pの米国債の格下げでニューヨークの株が暴落し世界同時株安の様相を呈したが、ちょうど2008年9月15日のリーマンショックの時もこの養老牛温泉にたまたま泊まっていて TVを見ながら他所の世界の出来事のように見ていたのを思い出す。今度のマーケットの騒動が世界ソブリン危機にならないよう祈り 帰京する。


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